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GPWeek タクインタビュー PDF Print E-mail
Written by クラーク佐知子   
Thursday, 25 September 2008
GPWeek.com 2008年9月22日(月)Issue No. 029号(pp.18-19)より
5 minutes with … 改め 10minutes with… Takuma Sato

スーパーアグリの撤退後、F1でのシート獲得を目指すドライバーのひとりとなった佐藤琢磨が、先週ヘレスで行われたトロロッソでのテストで待望の復帰を果たした。その彼がウィル・バクストンに当コーナーでは通常の5分を超える長さで語ってくれた。

GPウィーク:「タク、あなたがF1マシンに戻った姿を見られて嬉しいです。テストに向け準備してきた期間について教えてください。」

佐藤琢磨:僕にとってこのテストは、先週シート合わせのためにファレンザを訪れたときから始まりました。僕はF3の頃からこれまでずっと多くのイギリスのチームと仕事をしてきましたが、イタリアのチームと仕事をするのは今回が僕にとって初めてで、どういう運びになるのかがとても興味深かった。
 雰囲気がとっても素晴らしかったですよ!彼らはまだミナルディのファクトリーをそのまま使っていて、いくつかの点で現在のF1ファクトリーの標準とは違っているんだけれども、全てが一箇所に集まっているから何でも見慣れた感じがしました。エンジニアやメカニック全員がとても情熱的で歓迎してくれたのは素晴らしかったし、とても居心地がよかったので僕は即座に溶け込むことができました。
 僕たちはたくさん良い仕事をこなしました。シート作りも上手くいきましたし、その週末にはイタリアGPがありました。皆と同じように僕もレースを本当に楽しみましたよ。その後ヘレスに来て、チームはとてもいいムードだったし、僕もF1のコックピットに戻れて最高のムードでした。
 コックピットは明らかにこれまで僕が慣れていたものとは違いましたし、僕が慣れるようチームはすべての手順を踏まねばなりませんでした。でも僕はすぐに慣れて、マシンに乗ってガレージを出たときはとてもハッピーでした!およそ5ヶ月間マシンに乗っていなかったので、言わずもがな最初の印象はそのスピードでしたが、すぐにドライビングを楽しむようになりました。

「どのようにして体力面を維持してきましたか?」

もちろん全てのフィジカル・トレーニングを続けてきましたが、実際に比較することはできません。マシンに乗ることが最良のトレーニングですし、マシンの中で体験するGフォースを日常生活で得ることはできません。同じことを疑似体験することはできないしトレーニングはハードだったけれども、僕にとってマシンは何も問題ありませんでした。
 マシンは本当に速く感じました。午前中に僕たちは空力のセットアップに長い時間をかけて、チームはいくつかの新しいエアロ・パッケージのために仕事をしていました。それからタイムラップを走り始めて、僕はマシンをもっと感じることができましたし、本当に心地よかった。自信が沸いてきて、それからはただマシンを楽しんでいましたね。
 [トロロッソのマシンは]僕が運転してきた中で最速のグランプリ・カーのひとつでした。その年によって違いがあるので直接比較することはできないけれども、これはトップチームのマシンだと思います。だから本当にドライビングを楽しみましたよ。また、このチームがやってきたこととどのように成長してきたか...トロロッソはスーパーアグリにとって直接のライバルでしたから、このチームが類似した状況と条件の中でこれほどコンペティティブになったのを見るのが嬉しいです。
 現在彼らが得ているものの殆どを作り上げたエンジニアと仕事をすることに強く興味がありましたし、エンジニアリングの視点からも一緒に仕事をするのは楽しかった。プログラムをこなし、理解を深めていく作業は本当に楽しさ一杯でした。

「マシンに関して、どの点が一番印象的でしたか?明らかに、後ろにフェラーリエンジンを搭載したエイドリアン・ニューイのマシンですが、あなたの目に際立って映ったものは何でしょう?」

僕が慣れてきたものとはかなり異なる環境ですが、僕がいま置かれている立場からは全てのメーカーとチームに対して公平にならねばならないと言うべきでしょう。直接比較したことをコメントするのは不適切であると思います。
 しかし、僕の一般的な感想は、このマシンはとにかく基本的にとても速いということ。過去2年半に渡って、いくつか素晴らしいレースをしてきたけれども、僕たちが持っていた装備が理由で僕はグランプリでトップ争いはしてこなかった。このマシンは疑いなくフォーミュラワンで最速のマシンのひとつであり、どうして彼らがこんなに速いのか理解できますよ!そしてレーシングドライバーにとってこのフィーリングが純粋な喜びなんですよね。
 また、エンジニアと共にあらゆる違うセットアップに取り組んだのはとても面白かったです。トロロッソチームの環境はトップクラスですよ。
テストの一日はどれくらい早く過ぎましたか?
とても早く過ぎました。午前中にインスタレーションラップを走ってからシートポジションについて万事OKかどうかチェックして、それからすぐに継続的に出たり入ったりするラップを繰り返して、その後に異なるエアロパッケージを直接比べる周回を2周こなしましたからね。
 それから、ようやく、タイム計測ラップを数周行いました。そして僕たちは午後にもっときちんとした周回をたくさん重ねる予定だったのです。僕はそれをとても楽しみにしていましたし、雨は降っていなかった朝の時点での天気予報からしても、午後に雨が降り出したときはエンジニア全員もパドックも驚いていました。続けられなかったのが本当に残念です。
 というわけで、とても短かったのですが、とても得たものの多い午前中でした。ラップタイムが全てを語るものではないことはもちろんですが、エンジニア達との初めの事の進み具合に関しても僕は満足でしたし、午前中にこなした内容についてチームはとても満足していたという印象を受けました。これが将来も続いていくことを僕が願っているのは言うまでもありません。

「テストの話から移りまして、スーパーアグリの撤退後は何をされていたのでしょう?」

まず、僕たちにできることは何もありませんでした。でも僕はF1からすぐに引退する気はまったくありませんでした。F1に復帰する道を見出したかったので、僕はマネージャーたちと一緒にそれを模索していたのです。
 体力面では毎日トレーニングをしていましたが、同時にレースをしている間にはできなかったこともやってきましたよ - 家族や友人と過ごしたり、またシーズン中は長い夏休みが取れませんが今年は家族と一緒に日本に帰ってそこで5週間過ごしました。過去5年間、夏に日本に戻ったことがなかったので、僕にとってはレースをしていないという難しい期間から得られた素晴らしいひとときでした。
 気持ちは常にポジティブに保たねばなりませんし、集中し続けなければいけません。僕は素晴らしい夏休みを過ごすことができましたが、また日本とイギリスで開催されたカート大会でファンやメディア関係者のみなさんとも一緒の時間を過ごすことができました。両大会とも大成功で、嬉しかったです。
 夏休みの後はヨーロッパに戻りこのテストに向けて準備をしてきました。これから僕は僕を起用したいという声がかかるまでスタンバイ状態です。テストであれグランプリであれ、僕は準備ができています。それ以外では怪我をしないようにトレーニングを続ける、これが今の僕にできることですね。

「日本でGilletteの広告に出演されているそうですね...」

はい。僕がシーズン後半にレースをしなくなっても、僕の全個人スポンサーがこれまでどおり残って僕に多大な支援をしてくれていることは本当に嬉しいことです。とても感謝しています。
 現在[Gilletteの]テレビコマーシャルが放映中でして、僕も近々レースの面から彼らに貢献できるよう願っています。
今後のこと、トロロッソとまた仕事をする可能性についてどれだけ望みを持たれていますか?チームとも仲良くやれてとても良い時間を過ごされたようですが...
その質問に答えるのはとても難しいと思いますし、答えは僕にはわかりません。いまはそれは明らかにチームの決定によるものです。ドライバー市場はまだオープンですし、全ては誰がどこに移動するかにかかっています。僕たちはいいテストだったと感じましたが、いまは全て事がどう発展していくかによりますね。トロロッソが決断を急ぐとは考えづらいので、僕たちは恐らくシーズンの終わりか、もしくは年末まで待たねばならないでしょう。

                                 日本語訳 さちむう


Last Updated ( Thursday, 25 September 2008 )
 
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